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  五味氏の宝物引用文献


北斎漫画より

秘帳
 湯浅真沙子の歌集。風俗文献社から1951(昭和26)年 に発刊され、発禁処分を受けた。女性が自らの性を赤裸々に表現したことから話題になり、歌集には異例の2万数千部を売り切った。

四畳半襖の下張

 金阜山人著。三希洞文庫から1947(昭和22)年に発刊、翌年摘発された。作者は永井荷風といわれ、文体も名調子でかくやと思われる。その後さまざまな異版が出た。1972(昭和47)年、雑誌『面白半分』に再掲載した編集長・野坂昭如と発行人・佐藤嘉尚が起訴され、有罪になった。

赤い帽子の女
 1926(大正15)年、性研究グループ相対会(主宰・小倉清三郎=哲学者)の機関誌『相対会研究報告』に筆者・黙陽の名で発表された手記。芥川龍之介はこの会の会員だったので、「黙陽」は彼のペンネームという説が流布している。河出文庫に復刻あり、1999年刊。

歌まくら
 喜多川歌麿の代表作。1788(天明8)年刊行。横大判の見開き口絵12丁と序文1丁、文章だけの附文2丁から成る。残存部数がきわめて少なく、浮世絵研究家でも完本を見る機会はめったにない稀本だったが、2004年、洋泉社COLOR新書に収録された。

萬福和合神
 葛飾北斎作。1821(文政4)年刊行。上・中・下のストーリー艶本。絵、画中の書き入れ、巻末の附文とも北斎の手による数少ない自画作本。大金持ちの娘おさね、と貧乏人の娘おつびの運命を描く。2000年、二見書房からデジタル版。

誹風末摘花
 川柳句集。初篇より四篇まで4冊から成り、総句数2431句。編者は書林星運堂ほか。1776〜1801(安永5〜享和1)年刊行。『川柳評万句合』と『誹風柳多留』中にある末番句、すなわち好色な句を集めている。

カーマスートラ
 古代インドの性典。ヴァーツヤーヤナの作。完成は4〜5世紀頃とされる。本邦初訳は1915(大正4)年、大隅為三が英・仏訳から重訳した『婆羅門神学愛経』。その後1923(大正12)年、泉芳mが梵語から直訳し印度学会から刊行。

責めの研究
 責めを負うべき者は世にゴマンといるが、これはその研究に非ず。責め絵の大家・伊藤晴雨の縛りを美に高めた著書、1928(昭和3)年刊。12カットの写真が当局の忌諱に触れ発禁処分となるも、版元が名乗り出て著者は罪を免れた。

かきく毛考さしす世相

 奥田継夫の“毛”に関する蘊蓄を傾けた本。たった1字のことに、川柳、映画、小説、辞典、絵画、春歌等々から20万字を綴った博覧強記の艶笑エッセイ。1986(昭和61)年、北宋社刊。

前戯五千年
 現代アメリカきっての粋人アイラ・ウォラックが書いたユーモア・エッセイ集。虚実ないまぜのナンセンスな笑いは、多くのアメリカ人の胃潰瘍を治したといわれる。草壁焔太訳、1979(昭和54)年、講談社刊。

性愛技巧大辞典

 南紅雨編。古今東西のテクニックを詳解。

正しいお変態本
 ひさうちみちお(漫画家)著。変態はしたいが病気の人になっては困るという中産段階に見合った、手軽でリスクの少ない変態の数々を図解入りで指南。1997年、KKベストセラーズ(ワニ文庫)刊。

 は、詳しいことがわかりません。好事家の方、情報提供をお願いします。→ ryoji_kobo@yahoo.co.jp


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